では物事って、どのようにして起きているのでしょう。図1をごらんください。あなたの感情をコップに例えると、あなたのコップの中に不安感や自己否定、寂しさや罪悪感、怒りや必要のないプライドがたまっているとします。
それでも普段は余裕がありますから大丈夫なのですが、周りから何か刺激があると、それが一気に溢れ出します。例えば、馬鹿にされたり、否定されたり、一人ぼっちになったり、注目されたりすると、自信をなくしたり、自己否定をしたり、不安や寂しさに襲われたり緊張したり、怒りが湧き上がってきたりします。(図2)
そうすると「どうせ私は一人ぼっちで当然よね…」「やっぱり私なんか…」「自分のことなんかわかってくれない…」「バカにしやがって!」というネガティブ感情に支配されていきます。そして、溢れ出た感情を処理するために、一生懸命頑張ったり、自己犠牲をすることでごまかしたり、涙でこぼしたり、時には怒鳴ったりすることで吐き出そうとしたりします。
そうすると、ネガティブ感情が少し減りますから、安心するのですが、また周りからつつかれると、同じことを繰り返していきます。
ではなぜ周りはあなたのことを否定したり、怒らせたり、不安がらせたりするのでしょうか。それは、「あなたの中に、不安感や自己否定や、怒りや無駄なプライドがあるでしょう? それを持ったままだとあなたは辛いでしょ? 苦しいでしょ? それがあなたを苦しめていることに気づいている?」「こうやって、否定されたり、無視されたりすると、すぐに反応してるでしょ? あなたの中にネガティブ感情の製造工場があるでしょ? それをどうするの? いつまで持っておくの?」と、つついてくれるのです。教えてくれているのです。
しかし、本人はなかなかそれに気づきません。それどころか、本人にとっては、嫌な出来事でしかありません。ですから「周りが自分のことを認めてくれないから、不安だし寂しくなるんだ。」とか「あの人が自分のことを否定するから、腹が立って仕方ないんだ。」などと思い、さらにネガティブ感情に支配されていきます。
そして「こんな嫌な所にいたくない!」と言って、他の所に行こうとします。しかし、残念ながら、その製造工場を持ったまま行きますから、また同じ事が起きます。同じことの繰り返しなのです。そんな経験ありませんか?
根本の問題はどこにあるのでしょう。製造工場をつついている周りの人に原因があるのでしょうか。それとも製造工場そのものに原因があるのでしょうか。明らかですよね。周りは、あなたを苦しめている製造工場が、そこにあるよと教えてくれているだけのことなのです。それに気づいていない自分がいるのです。
ならば、それに気づいて、あなたが製造工場をなくすことなのです。それがなくなれば、周りが幾らつつこうが、反応するものはありませんので、素通りするだけのことです。何も起きていないことと同じになります。
さらに、周りは製造工場があることを教えてくれていただけですから、それが無くなれば、もう教えてあげる必要はありません。ですから、周りの人のあなたに対する対応がガラリと変わり始めるのです。
しかし、なかには「あんな意地悪な人が、そんな素晴らしいことをしているはずがない。本当に意地悪でやっているとしか思えない。」と思う人もいるでしょう。そう思っても仕方ないことです。その意地悪な人は、表層意識(頭での思考)では本当に意地悪な気持ちでやっている可能性があるからです。
しかし、その奥の深層心理を越えて、さらなる奥の魂レベルでは、皆さん神そのものですから全て善意でやっているのです。しかし、その意地悪な本人もそこには気づいていないのです。頭での思考と、魂レベルの思考とは全く違う場合が多いのです。実は、このように魂レベルの思考が現実化しているのです。しかし、人間を体験しに来ている私たちの世界(三次元、人間界)では、魂レベルの思考には、気づいてはいけないことになっているのです。これについても、後ほど詳しく説明いたします。
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